私が以前から現場で実践していた体験2

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介護士から見たユマニチュード

私が以前から現場で実践していた体験2

目線が合わないうちにケアには入れない

介護の勉強の入門の時点で「目線を合わす」ことを学びました。

これは介護に限らず、小さな子供相手でも同じです。相手の目線にこちらが合わすということです。施設に実習にきた学生さんも、利用者さんと話してきて、と言われたらしゃがむ・並んで座るのは身に付いていることです。

ユマニチュードでは、体の向きが壁を向いている患者さんがいたら壁とベッドの間にはいり「目線をつかみにいく」ことが必要と記されています。

過大評価するつもりはありませんが、私を含め実践されている介護士さんはいると思います。部屋の構造上ベッドの間に入ることができなくても、体の向きを少し変えさせていただくなり何かしら工夫して、目をあわせます。

なぜかと聞かれれば、「目の動きや反応なしにケアに入ることに抵抗があるからです。」と答えます。目の表情は日によって変わり、目の様子は体調が悪い・楽しい・元気です、喜怒哀楽を表しているからです。

訪れてから目線が合わないうちにケアに入るということは、あってはいけないことです。多くの介護士さんが身に付いていることなので、ユマニチュードとして知らず根付いていることもありますね。

ケアを手伝ってもらうことで、気持ちをつかみ残存機能を活かす

オムツ交換をベッドでする時のことです。立つことが難しい方でも、ベッドの上で体の向きを変えることや足をあげるというような動作ができる方は多くいます。

私がよく認知症の人にお願いするのが「お尻を上げてください」です。ズボンを上げる時や衣服を整える時にお願いします。右を向いて下さい・左を向いて下さい、のような体の向きをかえることも同様です。

  • 一緒に作動をしている
  • 出来ることをやっていただく(残存機能を活かす介助)
  • 自分で何かができる

この声かけに対する対応で、ケアを受ける側の気持ちを想像することが出来ます。

お尻をあげる動作は、腰やお腹・お尻に力をいれる動作でその上げ具合や言ったことに対しての反応によって、いろいろなことがわかってきます。認知症の人でも気分の調子がよく表れるので、「やだよ、やらないよ」と言う反応の時もあれば「はいよ」とさらっとやってくれることもあります。

また、こちらが一方的に全てをやってしまう介助は、筋力や柔軟性を衰える手助けをしてしまうことになるのです。
お尻をあげてもらうことで、右・左に何度も身体の向きを変えずに衣服を整えることができるので、介助全体の流れもスムーズにいくケースもでてきます。

一方通行の介助は「やられるがまま」の介助を生み出してしまいます。「一緒にやりましょう」の気持ちを働かけることがケアするにあたり大切な心意気だと私は思います。このような場面でも、今にしてみるとユマニチュードの存在を感じます。